毎年5月3・4日に行われる沼島八幡神社春祭りは、沼島水軍を彷彿とさせる勇壮な祭りです。
大漁祈願のだんじり唄を歌いながら曳く「曳きだんじり」や担ぐ「かきだんじり」とともに練り歩きます。しぶきを上げながら一気に海へと滑り込む曳きだんじりは圧巻!!高々と掲げられる神輿にも注目です。
毎年5月頃、沼島や南あわじ市灘地域の旅館・民宿などで構成される「灘・沼島観光ふるさと会」が、鱧の供養とともに、鱧の恵みに感謝し、豊漁と商いの繁盛を祈念するため「鱧供養祭」を行っています。
沼島の西光寺での供養の後、関係者らが上立神岩をバックに船上から鱧を海に投げ入れてシーズン中の豊漁を祈願します。
沼島周辺は海底に泥や砂が多く鱧の生育に適しており、シーズン中には多くの観光客が訪れます。
沼島の鱧は皮が薄くて身が軟らかく食べやすいのが特徴で、「梅雨の水を含み美味しくなる」と昔から言われているとおり、梅雨時期の6~7月頃に最も脂が乗ります。骨切りしたハモと特産の新タマネギをすき焼き風の鍋にした郷土料理「ハモすき」が、同会の旅館や民宿、料理店で提供され、観光客の人気となっています。
沼島盆踊りは、毎年8月13日~17日に行われるお祭りです。
傘をさした音頭出しが歌う浄瑠璃や歌舞伎から題材をとった沼島独特の盆踊歌「兵庫口説き」に合わせて、浴衣姿や花笠をかぶった踊り手が踊りあかします。
午後9時頃から深夜まで続き、8月13日から毎晩5日間にわたって島内5つの区が日替わりで、その区内の広場等で開催します。
タイやホウボウ、ガシラなどの赤いお魚と赤飯、油揚げなどをお供えし、神事で大漁と海上安全が祈願された後は待望の餅まきです。
紅白のもちが飛び交い、なかでも人の顔よりも一回りも二回りも大きな「てんもち」と呼ばれる2つしか用意されない餅を、みんなが狙います。この「てんもち」を手にした人は、福男・福女とされます。
前日には、山の神組という世話人会が餅つきを行います。
毎年、旧暦の3月3日に漁師が漁船にて沼島の岩礁「平バエ」を3回まわり、海上安全と大漁を祈願する平バエ祭りが行われます。
昔は神主さん、寺の住職さんと共に平バエへあがり、祝詞とお経をあげ、漁師はお参りの後、その場で御神酒をいただき豊漁を祈りました。
現在では、各区ごとの代表船にその区の大漁旗を集めて飾り立て、勇壮なパレードをして平バエへと向かい、船上にて御神酒をあげ、お参りをします。